28年ぶりに本気でギターを弾き始めました。といっても仕事の合間のわずかな時間です。
思えば20代の頃は贅沢に時間を使って練習をしたものでした。しかし、当時は何をすべきかも考えず、ただ、だらだらと好きなように時間を使いギターを弾いていたような気がします。あれほど時間があって何故あのレベルだったのだろうと今思うと恥ずかしくもなります。
今は朝や就寝前のわずかな時間に少しずつトレーニングを重ねています。音楽に効率という言葉は当てはまらないでしょうが、ものの上達という部分には効率というものがあると思います。
私が昨年からギターを始めて一番最初に感じたことは、指や手首・肘などの筋力が不足していることでした。こう弾きたいと思っていても、筋力がない為に思うように弾けないことが続きました。
ローポジションでのCコードのフォームをハイポジションで弾こうとしても小指の筋力がなく押さえることが出来ないことがきっかけでしたが、まずは肘・腕・手首・指・それぞれの筋トレをしてみようと思いました。
そこで、このトレーニング器具を使って筋トレを始めてみることにしました。この器具の効果は抜群でした。すぐに効果が現れた訳ではありませんが半年ほど続けた頃からは、どんどん指の筋力がつき始めました。
ローポジョンのDのフォームをそのまま人差し指でトニックを押さえて他の指でDのかたち)を押さえることがずっと出来ずにいましたが、筋力がついたことでようやく少しずつ押さえることができるようになってきました。
普段は生ギターにミディアムの弦を張って弾いているのですが、今ではFも普通に音がでるようになりました。私が短い時間で筋力をつけるにはこの器具はとても効果があったようです。
よく力を抜くという言葉を色々な場面で人は使いますが、私自身はこう思います。力があって初めて力を抜くことが出来る。積み重ねた自信があるからこそリラックスができる。そんな風にいつも感じています。
ここ数年、年齢と共に指先の器用さが衰えてきてたことを感じていましたが、私のようにもの作りに従事する者は指が思うように動くという事はとても重要なことです。一年間、やり続けた効果がやっと作る作品にも出てきたように感じます。
他人からは、もしかするとあんな物でと呆れられているかもしれませんが、私は常にそんな些細な積み重ねが作品に反映されると確信しています。
もちろん、求めるものはまだまだ先にあります。これから先も、常に積み重ねている努力が作品に反映されているようなものづくりをしたいと思っています。
長澤