手間がかかるから儲からないという疑問

よく技術者の間で、 手間がかかり過ぎて儲からない、、、と言われることがあります。

その時に私はいつも思います。

それって、自分の技量が悪くて時間がかかっているんじゃない?必要な設備投資もしないで。

もちろん、本当に高度な技術が必要で時間がかかり過ぎる場合もあります。

しかし、大半は無駄な愚痴というか、時間がかかる理由の一番の原因は、本人の技量不足による場合が多いのではと感じます。

常に、もっと効率よく綺麗に仕上げることが出来ないだろうか?と自分に問いかけていれば、そんな愚痴は出ないはずです。普段の失敗を自覚して、もっと短い時間で同じことが出来たはずと、常に反省を繰り返していれば、愚痴など言っている暇はありません。

効率よくやることをすべて儲けの対象にして考えていれば進歩はしないと考えます。効率を上げて時間が生まれたら他のもっと必要な作業の時間に充てることを考えないとなかなか前に進みません。

何かひとつ良いアイデアで効率が上がったとして、すぐに楽ができたと考えるようだと、もともと効率が上がるような頭の回転はしていないということです。

毛皮という素材は個体差が強く、同じクォリティーを出そうと考えても、なかなかそれが出来ず、毎回本当に悩みます。出来ることとすれば、毎回、個体差や自分の技量によってぶれる仕上がりの差を極力小さくすることしかやれることがないのです。

テーマにもどりますが、自分の力がないから、コストが高くつくのか、それとも十分に技量があり、そのうえで手間がかかるというのか?

手間がかかるという言葉は同じでも、意味はまったく違います。

これじゃ儲からない、、という前に自分の技量はその仕事に足りているだろうか?と問いかけてみるのも良いかもしれません。

長澤