インスタグラムでよくある毛皮技術者が陥る罠

よく、インスタグラムなどで技術者が例えばカットやミシンワークでより早く作業をして他人よりも優れた自分を見せつけようとスピーディーな作業をしている動画がたくさんあります。

不思議ですが、ヨーロッパ系の技術者にはときどきありますが、基本的には速さを自慢するような動画はほとんどないのです。

私も作業が遅い方ではないですが、中国の技術者の速さとは違います。中国のひとたちの速さと正確さと美しさが一致すればよいのですが、なかなかそうはいきません。

いつか、中国の方たちがスピードではなく仕上がりの正確さや仕上がりの美しさに注目し出したら、かなり危険だろうなと感じます。しかし、今のところ国民性なのかわかりませんが、私と同じ考えにはなりそうもないのです。韓国のアカウントさんも同じようにスピードを競うような場面がありますね。

できるだけ原皮を少なく使ってどこよりも早く作り安く売る。

大事なことかもしれないんです。でも、ちょっと待ってください。毛皮ってそんなアイテムですか?

工業製品のように、より一律に作れて安くたくさん作れるところが良いとされますか?

正解は私は解りませんが、それが正解でないということだけは解ります。

もちろん、オリンピックとかがあるように、より早くつくることは大事かもしれませんが、より美しく作るということも採点の基準になっていますね。

ファーの魅力を知らない人、新しいファンの人達にも感じてもらえるような作品作りも速さとともに大事なことです。

今日は、怒られそうなことを書きました💦 でも真実にかなり近いですよ。

長澤祐一