今日はオンラインショップを立ち上げてみて、その難しさを少し書いてみます。
以前は百貨店の毛皮サロンに常設し商品を出していました。当社が小さな会社とは言え、数点なんて点数で毛皮サロンに常設は出来ませんから、それなりに私のところの規模に合わせながらも出品していたのです。そのなかには私が作ったものもや、僅かですが仕入れた商品も出していました。当社で全てのアイテムを作り切ることが出来なかったこともあり、割合は少ないですが仕入れた商材や国内加工で作られたものもあったのです。
しかし、オンラインショップを始めてみると、一点一点これはパショーネとしてショップに出していいだろうか?と商品を見ながら毎回悩みます。私が作ったものであれば、ほぼ納得してるものが多いのですが、それでも、そんな中にも時々悩むものもあります。さらに海外で作られた仕入れ商品や、国内で委託加工で作った商品などもあり、パショーネとして出すことを躊躇してしまうものもあるのです。
以前の百貨店毛皮サロンであれば、迷うことなく、他社の大半が同じように仕入れ商材だったこともあり出品していたのですが、さすがに独自のオンラインショップとなると、出品の基準がかなり厳しくなります。オンラインショップの商品に特別な保証書を付けている訳ではありません。しかし、やはり単独のショップとしての大きな責任を感じます。特に、ここで書いていることに偽りがないことの唯一証明が出来る場所がオンラインショップですから。
特に国内加工で作成したものに悩みます。その理由は、例えば中国で作られたものを国内業者から仕入れたものは、仕入れ商品として区別出来ますが、国内加工で作られたものは、パショーネのデザインのなかで作られており、在庫のなかに一部ですが、過去に国内加工で作られたものがあります。一般的には国内生産なら綺麗に仕上がったと思いたいところですが残念ながら中国製以上にクオリティが落ちる場合がほとんどです。加工賃も他所よりもしっかりとした金額を払っていてもです。
いつか、全ての国内加工で作られた商品を一度、バラシてみてアトリエで作り直すしかないと考えています。もちろんその時は価格を下げ、別のカテゴリーで出品いたします。そうしないと、パショーネのオンラインショップには出せません。もちろん私が作り直し納得したうえでの出品です。他のショップがどうかは分かりませんが、パショーネのオンラインショップでは、どんなものでも出品して売ってお金に換えてしまえと言うわけにはいかないのです。売れてラッキーとは思えませんから。小さなオンラインショップですが、以前の百貨店毛皮サロン以上に、このオンラインショップは私達の意地と誇りをかけて作っています。
そして、その下支えをしているのが、川越のアトリエです。現物確認や毛皮に関するすべの相談もお受けいたします。お悩みのことがあれば、是非お問い合わせをショップからでも、このブログからでも、またはメルアドを出したくない方はインスタグラムのDMからでも遠慮なくお問い合わせくださいませ。
以前書いた日本製という記事です。良かったら読んでください。
長澤祐一