以前、染色した毛皮やナチュラルのものも、おおかた赤が褪色して黄色やグリーンっぽい色に変化すると5月19日のブログで書きましたが、たまたま、会社の窓際のペン立てにずっと使わずに立てていたマジックのキャップが何年もの時間を経て、ペン立てから飛び出している部分だけ、赤が抜けてしまったものをご紹介します。
赤が抜けると黄色っぽい色に変化すると書いていますが、それは青や黄色が入っているもので、例えばグレーやパープル等のことで、今回は赤一色の赤マジックのキャップなので、赤が褪色し元のプラスチック製品の原料のままの白っぽい半透明の色になってしまいました。もっとわかりやすく言えば赤と黄色しか入っていなければ、赤が徐々に抜けて黄色くなります。赤と青と黄色が入っていれば赤が抜けて、青と黄色が残りグリーンに変化していきます。もちろん、大雑把に言えばですが。
さすがに、ここまで抜けるには時間がかかったと思いますが、それにしてもこんなものまで赤が抜けてしまうとは思いもしませんでした。
毛皮も染色したもので、赤が入った毛皮の色は間違いなく光を当て続ければ褪色しますが、本当はナチュラルの例えばパステルやデミバフミンク等も赤味が消えて黄色っぽくなります。全体に褪色している場合はわかりませんが、リフォーム等でよく見かけるのことがありますが、袖の折返り部分や前端の折返り等、毛が割れて綿毛が開いた状態の部分は特に焼ける速度が早いようです。
あまり一般の人には教えたくはないですが、エリの裏側をめくると、その褪色の度合いがはっきりわかることがあります。試したことがありますが、ナチュラルのパステルミンク等、薄い色が焼けたときに赤を補色したところ、ほぼ元の色に近づけることができました。
もちろん、ただ染めただけではありません。キューティクルを開いて染料を入れて閉じるという作業がないと、色落ちをしてしまい洋服に付いたりして大変なことになります。
以前テレビでみた、修復師という職種のイケメンのひとがいて、その方の拘り方や徹底ぶりは素晴らしいものがあり、私もいくつか参考にさせていただきました。この方も褪色した毛皮を染め直しされていて、これだけ広範囲の褪色を直すのは根気と技術のいる仕事だと、その大変さを知るだけに感心しながら見ておりました。お時間のあるかたは参考までにURLを記載しておきますので見てください。
カリスマ修復師ブログ ↓
http://blog.livedoor.jp/karisuma929/
長澤